メルヘンな306号室

客室関連

 306号室がメルヘンなお部屋になりました。先の床暖房の改装工事で床材、壁の

模様はリニューアルされていましたが、この改装した部屋の感じに家具類がミスマッチ

状態になっていました。今回、家具とソファの色調を部屋にマッチするように色味を

合わせてみたところとてもメルヘンなお部屋になりました。

 日本語の文章や会話で「メルヘン」という言葉をちょくちょく耳にしますが、そもそも

「メルヘン」とはなんぞや?と自身の中にふとした疑問が沸き上がってきました。

原語はドイツ語の märchen からきており、「散文によって書かれた空想的な物語」とあり

広汎な民衆文学で、それでいてまた決して子供向けとは限らないおはなし、という意味

だそうです。

 ここでさらに疑問が。散文?とは。乱暴な定義づけは「自由にかかれた文章」です。

散文の対義語に「韻文」があり、こちらは、5.7.5のリズムの俳句、5.7.5.7.7

の和歌、漢詩や韻を踏んだ詩などを指します。つまり、このような聴覚に一定の定まった

形象を感覚させる一定のリズムや法則に則って書かれた文章のことです。

スティングの『Shape of My Heart』、映画『レオン』(監督:リュックベッソン)の

エンディング曲として有名な曲のフレーズも息をのむような美しい韻を踏んでいます。

I know that the spades are the swords of a soldier

I know that the clubs are weapons of war

I know that diamonds mean money for this art

But that’s not the shape of my heart

赤いマーカー部分が同じ「アー」という音、黄色いマーカー部分は「オー」という

発音ですが各行の構造が揃っているのでとても心地いい音色となっています。

また、井上陽水の『ドレミのため息』という作品は、

根室の空を飛んだり

西湖で富士を見てたり

目黒へ迷い込んだり

馬込に電話をかけたり

と、

見事なまでに分かりやすい韻を踏んでいます。このような韻を踏んでいる詩を

韻文といい、こういった詩のような文章以外を散文というそうです。

話が逸れに逸れてしまいましたが、メルヘンとは、日本において一般的に素朴な空想を

含んだ散文で書かれた童話のような、という形容詞の一種と捉えられているようです。

そしてオアシスの306号室はそんな子供時代に憧れたお菓子で出来た家のような素朴な

空想をかき立てる「メルヘン」なお部屋になっています。光栄にもオアシスにお立ち寄り

頂きました際に、お部屋選びで迷われたときフフフと笑ってこのお話を思い出して頂き

ましたら幸いです。

 

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